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ナルニア王立図書館ナルニア国の遥かなる王都ケアパラベルにあるという王立図書館の蔵書から!? 明るく楽しくがモットーの隠れヲタが書籍を中心に備忘録として好き勝手に書いてます。
エントリーが書籍の場合は、書名の上は引用、下は引用部分に対するコメントです。 2009.03.30 Monday
不快という貨幣
現代の子どもがその人生の最初に学ぶ「労働価値」とは何か?
それは他人のもたらす不快に耐えることである。(中略) 現代日本の家庭内で貨幣の代わりに流通させているもの、そして子どもたちが生涯の最初に貨幣として認知するのは「他人が存在することの不快に耐えること」なのである。 現代日本の典型的な核家族では、父親が労働で家計を支えているが、彼が家計の主要な負担者であることは、彼が夜ごと家に戻ってきたときに全身で表現する「疲労感」によって記号的に表象される。 ものをいうのもつらげに不機嫌に押し黙り、家族の言葉に耳を傾ける気もなく、自分ひとりの快不快だけを気づかっている人間のあり方、それが彼が「労働し、家族を扶養している」事実の歴然とした記号なのである。 これに対して主婦は何を労働としているのか。(中略) 育児を除くと、「肉体労働」に類するものは家庭内にもうほとんど存在しない。 育児から手が離れた主婦が家庭内において記号的に示しうる最大の貢献は「ほかの家族の存在に耐えている」という事実である。 現代日本の妻たちが夫に対して示しうる最大のつとめは「夫の存在それ自体に現に耐えている」ことである。(中略) この苦役の代償として、妻たちは夫婦の財産形成の50%について権利を主張できる。 現代日本の家庭では「苦痛」が換金性の高い商品として流通しているのである。 子どもたちも事情は同じである。 (大幅に中略) つまり、周囲にとって「果てしなくいやなやつ」になることが「不快という貨幣」を採用した人々にとって唯一正統的な「債権回収」のありかたなのである。 こんな日本でよかったね─構造主義的日本論 (木星叢書) 内田樹 たいへん面白い着眼点です。 「個人の原子化」と「不快に耐えることが労働になる」ことで働いていなくても働いていることになるという説明がありました。 専業主婦は夫とこどもという不快な存在に耐えているので働いていることになり、こどもは往々にして自分のプライバシーや意志を侵害する親やクソオモシロクナイ勉強に耐えているので働いていることになる。 なるほど。 2009.03.28 Saturday
血圧が105〜155
昨年の11月の健康診断で初めて血圧で引っかかってしまいました。
3回計ってもらって平均で105〜155 学生時代に急性腎炎を患ったときを除くと最高の数値です。 1月に再度計測してもらっても全然改善されてません。 おかしい・・・ そんなバカな・・・ というわけで、細かく計測するために家庭用の血圧計を購入。 オムロン デジタル自動血圧計 HEM-6051 手首式なので測定は簡単です。 手首の位置が心臓の高さになっていないと正確な測定ができないらしいのですが、正しい姿勢かどうかをランプの色で知らせてくれるところが気に入って購入しました。 毎日測定してますが、やはりそれだけでは血圧は下がりません。 食事と運動で下げねば・・・ 2009.03.27 Friday
「少子化問題」は存在しない
自然環境は食料をふくめてまだいくぶんか余裕がありそうだが、社会的資源の分配についてはすでに不満が鬱積している。資源の供給の急激な増加が見込まれない限り、分配しなければならない頭数を減らす方向にシフトするのは生物学的にはごく自然なことである。
その限りでは、少子化は「問題」ではなく、問題に対する「解答」である。 少子化がこれほど急激に進行したのにはほかにも理由がある。 つねづね申し上げているように、1980年代から全般化した「個人の原子化」趨勢がそれである。(中略) 個人の原子化はまず「市場のビッグバン」をもたらした。(中略) けれども、こういうふうに自分らしい生き方を断固として貫き、あらゆる干渉をはねつける原子化した個人のアキレス腱は、共同体を作れないことである。 というのは、共同体を作るというのは要するに不愉快な隣人の存在に耐えることだからである。 こんな日本でよかったね─構造主義的日本論 (木星叢書) 内田樹 著者の視点のずらし方は参考になります。 少子化は問題だと思っていたけど見方によっては解答なんだと。 文脈から察するに解答というよりは結果なんですけどね。 AはBの原因で、BはCの原因だとすると、Bは見方によって結果だったり原因だったりするわけです。 で、少子化問題は存在せずに少子化は解答なんだというわけです。 でも少子化によって生じるであろう問題についてはとりあえず言及しないだけで、けっして問題がなくなったわけではないのですが・・・。 少子化の進行にあわせて公務員や公共サービスを減らせば問題がない、というのはちょっと言い過ぎ、ですね。 2009.03.26 Thursday
格差社会ってナンだろう
「格差社会」というのは、格差が拡大し、固定化した社会というよりはむしろ、金の全能性が過大評価されたせいで人間を序列化する基準として金以外のものさしがなくなった社会のことではないのか。
人々はより多くの金を求めて競争する。競争が激化すれば、「金を稼ぐ能力」の低い人間は、その能力の欠如「だけ」が理由で、社会的下位に叩き落され、そこに釘付けされる。(中略) 私は刻下の「格差社会」なるものの不幸のかなりは「金の全能性」に対する人々の過大な信憑がもたらしていると思う。であるなら、「あらゆる不幸は全能の金によって解決できる」という信憑を強化することは、文字通り「火に油を注ぐ」ことにしかならないだろう。 こんな日本でよかったね─構造主義的日本論 (木星叢書) 内田樹 ちょっと見には異なる定義を提示しているようで「あ、なるほど」と感じたけど、少々違和感が・・・。 「格差社会とは、金以外のものさしがなくなった社会」というふうに言ってみてもピンとこない。 それをいうなら「金をものさしにしたら格差が固定している社会」であって、金以外のものさしがあるかどうかは関係ないという感じがする。 2009.03.25 Wednesday
「言いたいこと」は「言葉」のあとに存在し始める
「言いたいこと」がまずあって、それが「媒介」としての「言葉」に載せられる、という言語観が学校教育の場では共有されている。だが、この基礎的知見は果たして適切なのか。
構造主義言語学以後(つまり百年前から)、理論的には言語とはそのようなものではないことが知られている。 先行するのは「言葉」であり、「言いたいこと」というのは「言葉」が発されたことの事後的効果として生じる「幻想」である。より厳密には、「言いたいことがうまく言えなかった」という身体的な不満足感を経由して、あたかもそのようなものが言語に先行して存在したかのように仮象するのである。 とりあえず、それがアカデミックには「常識」なのだが、教育の現場ではまったく「常識」とはされていない。 こんな日本でよかったね─構造主義的日本論 (木星叢書) 内田樹 うひゃ〜、そうだったのか! 言葉のほうが言いたいことより先にあるのか。 まるで意志より先に脳が活性するのと同じ現象みたいだ。 でも妙に納得できる部分があります。 私はバイリンガルでは全然ないけど、それでも同じ質問に対して答える際に、日本語で考えるときと英語で考えるときと回答が異なってしまうことを大学生のときに何回も経験して、とても不思議に感じてました。 そのときは「きっと、考える際に利用できる語彙が日本語と英語とでは違うからだ」と結論しました。 だって私の英語の語彙は日本語のそれに比べて遥かに限定的だったから。 2009.03.24 Tuesday
証明できない証明?
藤原 (中略)実は、もう一つの恐怖がある。これが、いやーな恐怖です。オーストリア人のゲーデルが1931年に「不完全性定理」を発表しました。数学は不完全だ、といういやーな定理を発見したんです。史上始まって以来1931年までは、すべての人は数学上の命題はすべて、正しいか嘘っぱちかどちらかだと信じきっていた。1+1は2か2でないか。三角形の内角の和は180度か180度でないか。そして正しいことはいつかは必ず論理的に証明できる、と思っていた。ところが、この人がやったことは、簡単にいうと、正しいとも正しくないとも判定できない命題が存在する、ということを証明しちゃった。
小川 えっ、証明しちゃったんですか。 藤原 証明した。どうがんばっても真とも偽とも論理的に判定できないものがあると。だから、ある種の命題はたとえ正しくても、どんなにがんばっても絶対に未来永劫に証明できない。 世にも美しい数学入門 (ちくまプリマー新書) 藤原 正彦,小川 洋子 しかもアラン・チューリングという人が、原理的に真偽を判定できない命題かどうかを判定する方法がないことも証明しちゃったんです。 ん〜、数学者にとっては徒労で終わるかもしれない証明に挑戦しなければならないといのは地獄かも。 2009.03.23 Monday
素数になぜ1を含めないか
「あ、ごめん。素数になぜ1を含めないか。簡単だよ。素因数分解の一意性のためだ」
「素因数分解の一意性−−いちいせいって何ですか」 「素因数分解の一意性っていうのは、ある正の整数nの素因数分解は一通りしかない、という性質のことだ。 数学ガール 結城 浩 1×1×・・・というぐあいに1を複数かけても積が変わらないため1を素数に含めてしまうと正の整数nの素因数分解が無限に増えてしまうから。 うーむ、習ったかな? 記憶になかったな。 不思議に思ったままずっといままで放っておいたよ・・・[:がく〜:] 2009.03.22 Sunday
切り抜けられないかも
現状のままで満足してしまう背景は、「新しいことをするのはめんどうだ」と思う気持ちだけではないでしょう。このままでも何となく切り抜けられるのではないかと「思い込んでいる」ところがあるはずです。
考えすぎて動けない人のための 「すぐやる!」技術 久米 信行 誰かが何とかしてくれることを期待するけど、けっして自分がその誰かにはなろうとしない・・・ 2009.03.21 Saturday
私の数学の実力
いま数学に関係する小説を読んでるんだけど、難しくて眠くなる。
なんでこんな本がベストセラーになるんだ? みんな理解して読み進んでるのか? そんなわけないだろ? いちおう理系だった私が苦労してるんだから。 と言っても、私の数学の実力は、主観的には、 小学生時代 得意 中学生時代 そこそこ 高校生時代 フツー で、しかも大学受験で大失態したのはその数学・・・。 さて今読んでる本はナンでしょう? 2009.03.20 Friday
あと数回の失敗で成功します
かの経営の神様、松下幸之助翁も、「大忍」という座右の銘を揚げて、「成功のコツは成功するまで失敗を重ねること」と後進に説いたそうです。これは、成功確率が高まる前に、何度かの失敗であきらめてしまう人が多いことを戒めたものでしょう。
考えすぎて動けない人のための 「すぐやる!」技術 久米 信行 あきらめない限り失敗に終わることはない。 まだ成功に至っていないだけ。 だからあと数回の失敗で成功すると信じてやり続けよう、と。
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